韓国語学習記事

韓国語のパッチム発音変化完全ガイド|連音化・鼻音化・激音化・口蓋音化・硬音化

パッチムの後ろに何が続くかを先に見て、そのまま移る連音化、子音どうしが影響し合う鼻音化・激音化・口蓋音化、平音が濃音に変わる硬音化を、国立国語院の標準発音法の規定から順に整理します。

パッチムの後ろに何が続くかで五つの規則を見分ける

パッチムの発音は、後ろに母音の助詞・語尾が続くか、どの子音が続くかによって、連音化・鼻音化・激音化・口蓋音化・硬音化のどれに当たるかが決まります。

韓国語のパッチムの発音は、国立国語院の標準語規定 第2部 標準発音法(文化体育観光部告示第2017-13号)が定める規則に従います。表記どおりに読むと決めてかかるより先に、パッチムの直後に何が続くかを確認します。

五つの規則は互いに独立していません。例えばパッチムㄷ・ㅌの後ろに助詞の「이」が続く場合は、単純にパッチムを移す連音化ではなく口蓋音化が適用されます。どの規則が働く環境かを先に切り分けると、丸暗記に頼らず発音を導けます。

表現・分類中心となる意味見分ける箇所
연음화(連音化)パッチムの音価をそのまま次の音節の初声にする直後に母音で始まる助詞・語尾・接尾辞が続くか
비음화(鼻音化)破裂音パッチムㄱㄷㅂの系列がㄴ・ㅁの前で鼻音になる、特定パッチム後のㄹがㄴになる直後にㄴ・ㅁ、またはㄹが続くか
격음화(激音化)パッチムㅎと平音ㄱㄷㅈ、または平音パッチムとㅎが結び付いて激音になるパッチムまたは直後の初声にㅎがあるか
구개음화(口蓋音化)パッチムㄷ・ㅌが助詞・接尾辞の「이」と結び付いて지・치になる直後に文法的な이・히が続くか
경음화(硬音化)破裂音パッチムの後ろ、用言語幹の받침ㄴㅁの後ろの語尾、관형사형-(으)ㄹの後ろなどで平音が濃音になる受け皿になる特定の語幹・語尾・合成語の環境か

連音化:パッチムを次の音節の初声としてそのまま発音する

標準発音法 第13項は、パッチムの後ろに母音で始まる助詞・語尾・接尾辞が続くとき、パッチムの音価をそのまま次の音節の初声として発音すると定めています。

国立国語院の標準発音法 第13項は「홑받침이나 쌍받침이 모음으로 시작된 조사나 어미, 접미사와 결합되는 경우에는, 제 음가대로 뒤 음절 첫소리로 옮겨 발음한다」と規定し、깎아[까까]、옷이[오시]、밭에[바테]のような例を挙げています。

二つの異なる子音からなる겹받침(二重パッチム)は第14項が別に定め、後ろの子音だけを次の音節の初声へ移します。닭을[달글]、값을[갑쓸]のように、前の子音はパッチムの位置に残ります。

옷이 작아요.

服が小さいです。

옷のパッチムㅅが이の前でそのまま初声へ移り[오시]になります。

밭에 갔어요.

畑に行きました。

밭のパッチムㅌが에の前でそのまま初声へ移り[바테]になります。

닭을 키워요.

鶏を飼っています。

겹받침닭の後ろの子音ㄱだけが을の初声へ移り[달글]になります。
× 밭이を、連音化だけで[바디]のように読んでしまう

標準発音法 第17項は、パッチムㄷ・ㅌの後ろに이が続く場合は口蓋音化が適用されると定めており、単純な連音化にはなりません。

밭이は[바치]と発音します。

× 강이(川が)のようなㅇパッチムも同じように移すと考える

国立国語院の解説は、ㅇを初声として発音できないという国語の制約から、ㅇで終わる語は連音化の例外になると説明しています。

ㅇパッチムは次の音節へ移さず、そのまま発音します。

鼻音化:破裂音パッチムがㄴ・ㅁの前で鼻音に変わる

標準発音法 第18項は破裂音パッチムㄱㄷㅂの系列がㄴ・ㅁの前でそれぞれㅇㄴㅁに変わると定め、第19項はパッチムㅁㅇの後ろ、また特定の条件下でㄱㅂの後ろに続くㄹがㄴに変わると定めています。

国立国語院の標準発音法 第18項は「받침 ‘ㄱ(ㄲ, ㅋ, ㄳ, ㄺ), ㄷ(ㅅ, ㅆ, ㅈ, ㅊ, ㅌ, ㅎ), ㅂ(ㅍ, ㄼ, ㄿ, ㅄ)’은 ‘ㄴ, ㅁ’ 앞에서 [ㅇ, ㄴ, ㅁ]으로 발음한다」と規定し、먹는[멍는]、국물[궁물]、잡는[잠는]のような例を挙げています。

第19項は「받침 ‘ㅁ, ㅇ’ 뒤에 연결되는 ‘ㄹ’은 [ㄴ]으로 발음한다」と定め、담력[담ː녁]、강릉[강능]のような例を挙げています。붙임では받침ㄱ・ㅂの後ろに続くㄹも[ㄴ]になり、막론は[막논]を経て、続くㄴにㄱ自体も鼻音化して最終的に[망논]と発音されます。

밥을 먹는 시간이에요.

ご飯を食べる時間です。

먹다のパッチムㄱがㄴの前で[ㅇ]に変わり[멍는]になります。

담력이 정말 세요.

とても度胸があります。

담のパッチムㅁの後ろのㄹが[ㄴ]に変わり담력は[담ː녁]となり、後ろの이への連音化も加わって文全体では[담녀기]と発音されます。

이유를 막론하고 참여해요.

理由を問わず参加します。

막のパッチムㄱの後ろのㄹがまず[ㄴ]に変わり、続けてㄱ自体も鼻音化して[망논]になります。

激音化:ㅎと平音が結び付いて激音になる

標準発音法 第12項は、パッチムㅎ(ㄶ・ㅀを含む)と後ろの平音ㄱㄷㅈが結び付くと激音ㅋㅌㅊになり、逆に平音パッチムの後ろにㅎが続く場合も同じく激音になると定めています。

国立国語院の標準発音法 第12項の1は「‘ㅎ(ㄶ, ㅀ)’ 뒤에 ‘ㄱ, ㄷ, ㅈ’이 결합되는 경우에는, 뒤 음절 첫소리와 합쳐서 [ㅋ, ㅌ, ㅊ]으로 발음한다」と規定し、놓고[노코]、좋던[조ː턴]、많고[만ː코]のような例を挙げています。

붙임1は語順が逆の場合、つまり平音パッチムの後ろにㅎが続く場合も扱い、「받침 ‘ㄱ(ㄺ), ㄷ, ㅂ(ㄼ), ㅈ(ㄵ)’이 뒤 음절 첫소리 ‘ㅎ’과 결합되는 경우에도, 역시 두 음을 합쳐서 [ㅋ, ㅌ, ㅍ, ㅊ]으로 발음한다」と定めています。각하[가카]、좁히다[조피다]、꽂히다[꼬치다]のように、語順が逆でも同じ激音化が起こります。

불을 켜 놓고 나갔어요.

明かりをつけたまま出かけました。

놓다のパッチムㅎと고のㄱが合わさり[노코]になります。

밝히다

明るくする、解明する

パッチムㄺの代表音ㄱと히のㅎが合わさり[발키다]になります。

좁히다

狭める

パッチムㅂと히のㅎが合わさり[조피다]になります。

口蓋音化:パッチムㄷ・ㅌが이と結び付いて지・치になる

標準発音法 第17項は、パッチムㄷ・ㅌ(ㄾを含む)が助詞・接尾辞の母音「이」と結び付くとき、[ㅈ, ㅊ]に変えて次の音節の初声として発音すると定めています。

国立国語院の標準発音法 第17項は「받침 ‘ㄷ, ㅌ(ㄾ)’이 조사나 접미사의 모음 ‘ㅣ’와 결합되는 경우에는, [ㅈ, ㅊ]으로 바꾸어서 뒤 음절 첫소리로 옮겨 발음한다」と規定し、굳이[구지]、밭이[바치]、미닫이[미ː다지]のような例を挙げています。この環境では、パッチムをそのまま移す通常の連音化にはなりません。

붙임は、パッチムㄷの後ろに接尾辞「히」が続く場合も扱い、「‘ㄷ’ 뒤에 접미사 ‘히’가 결합되어 ‘티’를 이루는 것은 [치]로 발음한다」と定めています。굳히다[구치다]のように、ㄷとㅎが先に[ㅌ]へ合わさった後、口蓋音化してㅊになります。

굳이 갈 필요는 없어요.

あえて行く必要はありません。

굳다のパッチムㄷが이の前で[ㅈ]に変わり[구지]になります。

밭이 넓어요.

畑が広いです。

밭のパッチムㅌが이の前で[ㅊ]に変わり[바치]になります。連音化ではなく口蓋音化が優先されます。

굳히다

固める

パッチムㄷとㅎが先に[ㅌ]へ合わさり、その後口蓋音化して[구치다]になります。

硬音化:特定の環境で平音が濃音になる

標準発音法 第23項は破裂音として発音されるパッチムの後ろに続く平音ㄱㄷㅂㅅㅈを濃音にすると定め、第24項・第27項は用言語幹の받침ㄴㅁの後ろの語尾や、連体形語尾-(으)ㄹの後ろでも同じ濃音化が起こる環境を定めています。

国立国語院の標準発音法 第23項は「받침 ‘ㄱ(ㄲ, ㅋ, ㄳ, ㄺ), ㄷ(ㅅ, ㅆ, ㅈ, ㅊ, ㅌ), ㅂ(ㅍ, ㄼ, ㄿ, ㅄ)’ 뒤에 연결되는 ‘ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ’은 된소리로 발음한다」と規定し、국밥[국빱]、깎다[깍따]、옷고름[옫꼬름]のような例を挙げています。

第24項は「어간 받침 ‘ㄴ(ㄵ), ㅁ(ㄻ)’ 뒤에 결합되는 어미의 첫소리 ‘ㄱ, ㄷ, ㅅ, ㅈ’은 된소리로 발음한다」と定め、신고[신ː꼬]、앉고[안꼬]のような例を挙げています。ただし被動・使役の接尾辞「-기-」は濃音化せず、안기다・감기다はそのまま発音するとも定めています。

第27項は「관형사형 ‘-(으)ㄹ’ 뒤에 연결되는 ‘ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ’은 된소리로 발음한다」と定め、할 것을[할꺼슬]、갈 데가[갈떼가]のような例を挙げています。ただし区切って発音する場合は例外的に平音のまま発音するとも定めています。

오늘 국밥 한 그릇 먹었어요.

今日クッパを一杯食べました。

국のパッチムㄱの後ろのㅂが濃音化して[국빱]になります。

신발을 신고 나갔어요.

靴を履いて出かけました。

語幹の받침ㄴの後ろの語尾のㄱが濃音化して[신ː꼬]になります。

이건 제가 할 거예요.

これは私がするつもりです。

관형사형語尾-(으)ㄹの後ろのㄱ(것)が濃音化します。
× 안기다・감기다のように받침ㄴㅁの後に-기-が続く語もすべて濃音化すると考える

標準発音法 第24項は、被動・使役の接尾辞「-기-」は濃音化しないと但し書きしています。

안기다は[안끼다]ではなく[안기다]と発音します。

× 할 것을のような관형사형-(으)ㄹの後ろの濃音化を、区切って発音しても同じだと考える

標準発音法 第27項は、끊어서 말할 때(区切って言う場合)は例外的に平音で発音すると定めています。

文をひと続きに発音する場面と、間を置いて発音する場面を区別します。

五つの規則を環境から呼び出す

パッチムの発音変化は、パッチムの種類だけで機械的に決まるのではなく、パッチムの後ろに何が続くかという環境で決まります。同じㄷパッチムでも、母音の助詞が続けば連音化(밭에[바테])、助詞の이が続けば口蓋音化(밭이[바치])というように、後続要素ごとに規則が変わります。

問題を解くときは、まずパッチムの後ろに続くのが母音か子音か、子音ならどの子音かを確認し、その環境に対応する規則を一つ選びます。五つの規則を順番にすべて当てはめようとせず、環境から必要な規則だけを呼び出す練習を重ねます。

参照した資料

文法項目と学習段階の整理には、国立国語院の公開資料を参照しています。この記事の日本語説明と例文は語学ドリルが作成したものです。

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