韓国語学習記事

韓国語の人称代名詞(나/저・우리/저희・너/당신)の使い分けガイド|標準国語大辞典の語釈で選ぶ

「私」は나と저、「私たち」は우리と저희、「あなた」は너と당신のどれを選ぶかを、標準国語大辞典の語釈にある「誰に向かって話すか」の条件から整理します。

結論:話す相手との関係で、나と저、너と당신を分ける

一人称は、対等な相手や目下に話すなら나、目上やあまり親しくない相手に話すなら저です。二人称の너は友達や目下に向けた語で、당신は하오体を使う場面の語と辞書は定義しています。

標準国語大辞典は、나を「말하는 이가 대등한 관계에 있는 사람이나 아랫사람을 상대하여 자기를 가리키는 일인칭 대명사」、저を「말하는 이가 윗사람이나 그다지 가깝지 아니한 사람을 상대하여 자기를 낮추어 가리키는 일인칭 대명사」と定義しています。どちらも「私」ですが、相手が誰かで使い分ける点が日本語の「私」と違います。

二人称も同じ考え方です。너は「듣는 이가 친구나 아랫사람일 때, 그 사람을 가리키는 이인칭 대명사」、당신(當身)は「듣는 이를 가리키는 이인칭 대명사. 하오할 자리에 쓴다」と定義されています。

表現・分類中心となる意味見分ける箇所
나対等な相手や目下に向けて自分を指す友達・目下に話すとき
저目上やあまり親しくない相手に向けて自分を低めて指す先生・初対面の相手に話すとき
너友達や目下を指す二人称聞き手が友達・目下のとき
당신聞き手を指す二人称。하오할 자리に使う하오体の位置(辞書の語釈)

나는 학생이야.

私は学生だよ。

友達に向けた나の作例です。

저는 학생이에요.

私は学生です。

目上や初対面の相手に向けた저の作例です。

助詞が付くと形が変わる:나→내、저→제、너→네

標準国語大辞典は、나に主格助詞の「가」が付くと「내」、저に「가」が付くと「제」、너に「가」が付くと「네」になると、それぞれの語釈に書いています。내가・제가・네가のように、主語の位置で形が変わります。

내と네は発音が近いため、話し言葉では紛らわしくなります。文字で書くときは、一人称の내と二人称の네を主語の意味から読み分けます。

表現・分類中心となる意味見分ける箇所
나 + 가내가(私が)対等・目下に向けた一人称
저 + 가제가(私が)目上・親しくない相手に向けた一人称
너 + 가네가(あなたが)友達・目下を指す二人称

내가 할게.

私がやるよ。

友達に向けた내가の作例です。

제가 도와 드릴게요.

私がお手伝いします。

目上に向けた제가の作例です。動詞も드리다で高めています。

「私たち」は우리と저희:저희は우리の낮춤말

저희は「우리の낮춤말」と辞書に載っています。目上や親しくない相手に向けて、自分の側を低めて言うときは저희、そうでなければ우리を選びます。

標準国語大辞典は、우리を「말하는 이가 자기와 듣는 이, 또는 자기와 듣는 이를 포함한 여러 사람을 가리키는 일인칭 대명사」、저희を「'우리'의 낮춤말」と定義しています。저희は저と同じく「低めて言う」側の語で、저を選ぶ場面では저희、나を選ぶ場面では우리が対応します。

辞書には、우리のほかに「짐승을 가두어 기르는 곳(獣を閉じ込めて飼う所)」の意味の同形の見出し(우리 1)や、「기와를 세는 단위」の見出し(우리 2)も並びます。人称代名詞の우리は「3」の見出しです。

表現・分類中心となる意味見分ける箇所
우리話し手を含む複数を指す一人称나を使う相手や、特に高めない場面
저희우리の낮춤말저を使う相手(目上・親しくない人)に向けて

우리 같이 가자.

私たち一緒に行こう。

友達に向けた우리の作例です。

저희가 내일 다시 연락드리겠습니다.

私どもが明日改めてご連絡いたします。

目上や客に向けた저희の作例です。

迷いやすい点と、同形の別の語

저は一人称の「私」のほかに、「말하는 이와 듣는 이로부터 멀리 있는 대상을 가리키는 지시 대명사」(저 4、指示代名詞)としても立っています。저 사람のように名詞の前に付く場合は、指示の저です。指示詞の使い分けは別の記事で確認できます。

당신は、同じ形で「신당에 모신 신(神堂に祀った神)」の意味の見出し(당신 1)もあります。人称の당신は「당신 2」です。人を指す二人称として使う場面では、辞書の語釈が「하오할 자리에 쓴다」としている点に注意し、해요体で話す相手を一律にこの語で指せるとは語釈から読み取れません。

× 目上の相手に自分のことを나と言う

나の語釈は「대등한 관계에 있는 사람이나 아랫사람」を相手とする一人称で、目上は含まれていません。

→ 目上やあまり親しくない相手には저(主語は제가)を選びます。

× 저희を、自分一人を指す「私」として使う

저희は「우리の낮춤말」で、우리と同様に話し手を含む複数を指す語です。

→ 自分一人を低めて言うときは저、複数を低めて言うときは저희を選びます。

× 당신を해요体で話す相手へ向けた一般的な「あなた」だと考える

辞書は당신を「하오할 자리에 쓴다」と定義しており、해요体の相手に向けた一般の呼称とは書いていません。

→ 당신は하오体の位置の語として覚え、해요体の相手を指す場面で使う前には、辞書や用例で確かめます。

参照した資料

文法項目と学習段階の整理には、国立国語院の公開資料を参照しています。この記事の日本語説明と例文は語学ドリルが作成したものです。

  • 国立国語院 標準国語大辞典「나」「나 3」が대명사で、語釈が「말하는 이가 대등한 관계에 있는 사람이나 아랫사람을 상대하여 자기를 가리키는 일인칭 대명사」であり、主格助詞「가」が付くと「내」になることを確認。
  • 国立国語院 標準国語大辞典「저」「저 3」が대명사で、語釈が「말하는 이가 윗사람이나 그다지 가깝지 아니한 사람을 상대하여 자기를 낮추어 가리키는 일인칭 대명사」であり、「가」が付くと「제」になること、「저 4」が멀리 있는 대상を指す指示代名詞であることを確認。
  • 国立国語院 標準国語大辞典「너」「너 1」が대명사で、語釈が「듣는 이가 친구나 아랫사람일 때, 그 사람을 가리키는 이인칭 대명사」であり、「가」が付くと「네」になることを確認。
  • 国立国語院 標準国語大辞典「당신」「당신 2(當身)」が대명사で、語釈が「듣는 이를 가리키는 이인칭 대명사. 하오할 자리에 쓴다」であること、「당신 1(堂神)」が別見出しであることを確認。
  • 国立国語院 標準国語大辞典「우리」「우리 3」が대명사で、語釈が「말하는 이가 자기와 듣는 이, 또는 자기와 듣는 이를 포함한 여러 사람을 가리키는 일인칭 대명사」であること、「우리 1」(獣を飼う所)・「우리 2」(기와を数える単位)が別見出しであることを確認。
  • 国立国語院 標準国語大辞典「저희」「저희 1」が대명사で、語釈が「'우리'의 낮춤말」であることを確認。

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