韓国語学習記事
韓国語副詞「오히려」と「차라리」の使い分け|予想外の結果と比較による選択
どちらも日本語では「むしろ」と訳せますが、오히려は予想と反対の結果を述べる語、차라리は好ましくない案どうしを比べて相対的にましな方を選ぶ語です。
骨格の違いを先に確認する
오히려は起きた結果が予想と反対だったことを述べる副詞、차라리は複数の案を比べて相対的にましな方を選ぶときに使う副詞です。
国立国語院 標準国語大辞典は오히려の第一義を「일반적인 기준이나 예상, 짐작, 기대와는 전혀 반대가 되거나 다르게(一般的な基準や予想、推測、期待とは全く反対になったり、異なったりすること)」と説明しています。予想や期待という一つの基準に対して、実際の結果がそれと逆だったことを示す用法で、学習でよく出会うのもこの意味です。
同じ標準国語大辞典は차라리を「여러 가지 사실을 말할 때에, 저리하는 것보다 이리하는 것이 나음을 이르는 말(複数の事実を述べるとき、ああするよりこうする方が良いということを表す語)」と説明し、続けて「대비되는 두 가지 사실이 모두 마땅치 않을 때 상대적으로 나음을 나타낸다(対比される二つの事実がどちらも十分ではないとき、相対的に良い方を示す)」と補足しています。二つの案を比べて相対的にましな方を選ぶという骨格が、차라리の中心的な意味です。
なお国立国語院 우리말샘は오히려にもう一つの語義として「그럴 바에는 차라리(そうであるなら、むしろ)」を挙げており、限られた文脈では오히려も比較選択に近い意味で使われることがあります。ただし学習で圧倒的によく出会うのは標準国語大辞典の第一義(予想と反対の結果)なので、この記事ではその第一義を基準に使い分けの手掛かりを整理します。
| 表現・分類 | 中心となる意味 | 見分ける箇所 |
|---|---|---|
| 오히려 | 主に、予想・期待と反対の結果を示す(第一義) | 既に起きた一つの事実の逆転を述べる用法が中心 |
| 차라리 | 二つの案を比べて相対的にましな方を選ぶ | -느니・보다などと共に、これからの選択・評価を述べる |
오히려は「予想と結果の逆転」を表す(第一義)
오히려の第一義は、既に起きた結果が予想や期待と反対だったことを述べる用法です。二つの案を比べて選ぶ場面では、その用法に特化した차라리を使うのが基本です。
오히려は、前の節で予想や期待(値段を上げれば客が減る、薬を飲めば良くなる、など)を示したうえで、実際の結果がその逆だったことを後の節で述べる形でよく使われます。既に起きた一つの事実の向きが予想と逆だったことを際立たせる用法が中心です。
가격을 올렸는데 오히려 손님이 늘었어요.
値段を上げたのに、かえって客が増えました。
予想(客が減る)と反対の結果を述べる自作例文です。약을 먹었더니 오히려 몸이 더 안 좋아졌어요.
薬を飲んだら、かえって体調が悪くなりました。
期待(良くなる)と反対の結果を述べる自作例文です。오히려の第一義は既に起きた結果の逆転を述べる用法です。二案を比べて相対的にましな方を選ぶ場面では、その用法に特化した차라리を使うのが基本です。
→ 이렇게 기다리느니 차라리 걸어가겠어요.のように、比較して選ぶ場面では차라리を使います。
차라리は「二案の比較による選択」を表す
차라리は、二つとも十分に望ましくない案を比べて、相対的にましな方を選ぶときに使い、-느니や는 게 낫다と組み合わせることが多い語です。
차라리は、望ましくない案(このまま待つ、嘘をつくなど)を先に示し、それと比べて相対的にましな案を-느니や보다、는 게 낫다などと一緒に選ぶ形でよく使われます。実際に起きた意外な結果を報告する語ではなく、これから取る行動・評価についての判断を表します。
이렇게 기다리느니 차라리 걸어가는 게 낫겠어요.
こうして待つくらいなら、いっそ歩いて行った方がましです。
-느니 차라리の自作例文です。거짓말을 하느니 차라리 말을 안 하는 게 나아요.
嘘をつくくらいなら、いっそ何も言わない方がいいです。
-느니 차라리の自作例文です。차라리は二案を比べて選ぶ語で、単独の事実が予想と逆だったことを述べる用法ではありません。
→ 가격을 올렸는데 오히려 손님이 늘었어요.のように、逆転した結果には오히려を使います。
見分ける手がかり:結果の報告か、これからの選択か
迷ったら、その文が「既に起きた結果が予想と逆だったこと」を報告しているのか、「これから取る行動の中で、まだましな方を選ぶ」ことを述べているのかを確認します。前者なら오히려、後者なら차라리です。
訳語は近くても、오히려の第一義は既に起きた結果の逆転、차라리は二案を比べる選択と、標準国語大辞典の語釈は別の骨格を示しています。
→ 結果の報告か、これからの選択かを先に確認します。
第二義は표준국어대사전の第一義とは別のエントリで登録されている限定的な用法です。学習でよく出会う基本の使い分けは第一義を基準にした骨格です。
→ まずは結果の報告(오히려)か、これからの選択(차라리)かという基本の見分け方を優先します。
- 起きた結果を述べているか予想と逆の結果を報告する文なら오히려です。
- 二つの案を比べているか-느니・보다などで二案を対比し、ましな方を選ぶ文なら차라리です。
参照した資料
文法項目と学習段階の整理には、国立国語院の公開資料を参照しています。この記事の日本語説明と例文は語学ドリルが作成したものです。
- 国立国語院 標準国語大辞典「오히려」副詞の第一義として「일반적인 기준이나 예상, 짐작, 기대와는 전혀 반대가 되거나 다르게」という語釈を確認。
- 国立国語院 標準国語大辞典「차라리」副詞として「여러 가지 사실을 말할 때에, 저리하는 것보다 이리하는 것이 나음을 이르는 말」および「대비되는 두 가지 사실이 모두 마땅치 않을 때 상대적으로 나음을 나타낸다」という補足の語釈を確認。
- 国立国語院 우리말샘「오히려」第二義として「그럴 바에는 차라리」という語釈が別に登録されていることを確認。
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