韓国語学習記事
韓国語の否定表現完全ガイド
안・못・-지 않다・아니다
動作を行わない場合、行えない場合、名詞に当てはまらない場合を区別したうえで、短い否定と長い否定を、空欄の位置・能力・状況の違いから選びます。
否定する対象を最初に決める
意志・選択による否定は 안 / -지 않다、能力・状況による不可能は 못 / -지 못하다、名詞の否定は 아니다で表すのが基本です。
오늘은 커피를 안 마셔요 は飲まない選択を述べます。매운 음식을 못 먹어요 は能力や体質、状況により食べられないことを述べます。학생이 아니에요 は名詞の同定を否定します。
日本語では、どの場合も『〜ない』と訳せます。動作をしないのか、できないのか、名詞に当てはまらないのかを先に分けます。
| 表現・分類 | 中心となる意味 | 見分ける箇所 |
|---|---|---|
| 안 / -지 않다 | 動作・状態の否定 | しない、そうではない |
| 못 / -지 못하다 | 能力・状況による不可能 | したくてもできない |
| 아니다 | 名詞述語の否定 | Nではない |
短い否定と長い否定を比べる
안 가요 と 가지 않아요、못 가요 と 가지 못해요は中心的な意味を共有しますが、形の置き方と文体が異なります。
短い否定では 안・못を用言の前に置きます。長い否定では語幹に -지 않다・-지 못하다を接続します。問題では意味だけでなく、空欄の位置と接続できる形を確認します。
하다動詞では 공부 안 해요 のように、名詞部分と 하다 の間に短い否定が置かれる形にも注意します。国立国語院 우리말샘は補助動詞・補助形容詞としての-지 않다を「앞말이 뜻하는 행동/상태를 부정하는 뜻을 나타내는 말(前の語が表す行動/状態を否定する意味を表す語)」、-지 못하다を「앞말이 뜻하는 행동에 대하여 그것이 이루어지지 않거나 그것을 이룰 능력이 없음을 나타내는 말(前の語が表す行動が実現しない、またはそれを実現する能力がないことを示す語)」と定義しており、短い否定と同じ機能分担(意志・状態の否定/能力・状況による不可能)を長い形でも保っています。
오늘은 운동을 안 해요.
今日は運動をしません。
運動をしないという動作の否定を述べる、短い否定の안です。다리를 다쳐서 운동을 못 해요.
脚をけがして、運動ができません。
けがという状況のために運動できない状態なので、안ではなく못を使います。저는 학생이 아니에요.
私は学生ではありません。
名詞述語の否定なので、안ではなく아니다を使います。저는 아침에 뉴스를 보지 않아요.
私は朝、ニュースを見ません。
-지 않다は안と同じ意志・状態の否定を、語幹に直接つなげて表します。어제 무리해서 오늘은 운동하지 못해요.
昨日無理をしたので、今日は運動ができません。
-지 못하다は못と同じ能力・状況による不可能を、語幹に直接つなげて表します。過去形・하다動詞・形容詞での안と못
過去は안・못の後ろの用言を過去形にし、하다動詞は名詞と하다の間に안・못を置きます。形容詞の状態を否定するときは、안や-지 않다を使うのが基本です。
過去の否定は、안・못の位置を変えずに後ろの用言を過去形にします。어제 학교에 안 갔어요 は行かなかった、어제 학교에 못 갔어요 は行けなかったという意味です。
長い形では 가지 않았어요・가지 못했어요 のように、-지 の後ろの않다・못하다を過去形にします。
하다動詞は、안・못を付ける場所に注意します。공부 안 해요・공부 못 해요 のように名詞と하다を離し、その間に置きます。
国立国語院 標準国語大辞典は「못」(副詞)を「동사가 나타내는 동작을 할 수 없다거나 상태가 이루어지지 않았다는 부정의 뜻을 나타내는 말(動詞が表す動作をできない、または状態が成り立っていないという否定の意味を表す語)」と定義しています。語釈は動詞の動作を例にしており、形容詞の例は挙がっていません。一方、「안」の元になった副詞「아니」の語釈は「부정이나 반대의 뜻을 나타내는 말(否定や反対の意味を表す語)」で、動詞に限っていません。そのため、形容詞の状態を否定するときは안や-지 않다を使うのが基本です。
| 表現・分類 | 中心となる意味 | 見分ける箇所 |
|---|---|---|
| 過去形(안・못) | 안 갔어요/못 갔어요 | 안・못の位置は変えず、後ろの用言を過去形にする |
| 하다動詞 | 공부 안 해요/공부 못 해요 | 名詞と하다の間に안・못を置く |
| 形容詞 | 안 예뻐요/예쁘지 않아요 | 状態の否定は안か-지 않다が基本。못の語釈は動詞の動作を例にしている |
어제는 비가 와서 학교에 안 갔어요.
昨日は雨が降ったので、学校に行きませんでした。
当サイトで作った例文です。行かないことを選んだ過去の否定を안で表します。어제는 아파서 학교에 못 갔어요.
昨日は具合が悪くて、学校に行けませんでした。
当サイトで作った例文です。状況のために行けなかった過去は못を使います。저는 청소를 안 했어요.
私は掃除をしませんでした。
当サイトで作った例文です。청소하다は名詞と하다の間に안を置きます。오늘은 바빠서 청소를 못 했어요.
今日は忙しくて掃除ができませんでした。
当サイトで作った例文です。하다動詞の間に못を置いた不可能の否定です。이 꽃은 예쁘지 않아요.
この花はきれいではありません。
当サイトで作った例文です。形容詞の状態の否定は-지 않다で表します。하다動詞では、名詞と하다を離してその間に안を置きます。하다の後ろには置きません。
→ 공부 안 해요.
標準国語大辞典の못の語釈は「동사가 나타내는 동작」の否定を例にしています。形容詞の状態を否定するときは、안や-지 않다を使うのが基本です。
→ 이 꽃은 안 예뻐요./이 꽃은 예쁘지 않아요.
過去の出来事を述べるのに、後ろの用言が現在形のままです。안の位置はそのままで、用言を過去形にします。
→ 어제 학교에 안 갔어요.
『못하다』は一語の動詞と、形容詞に付く-지 못하다に分かれる
辞典の「못하다」は、노래를 못하다(歌が下手だ)のような一語の動詞・形容詞と、-지 못하다の形で動詞に付く補助動詞・形容詞に付く補助形容詞に分かれます。
国立国語院 우리말샘の「못하다」は義項が001〜006に分かれます。001は動詞で「어떤 일을 일정한 수준에 못 미치게 하거나, 그 일을 할 능력이 없다(ある事を一定の水準に届かないようにするか、その事をする能力がない)」、用例は「노래를 못하다」「술을 못하다」です。002は形容詞で「비교 대상에 미치지 아니하다(比較対象に及ばない)」、用例は「음식 맛이 예전보다 못하다」「건강이 젊은 시절만 못하다」です。
004は補助動詞で、動詞の後ろの「-지 못하다」の形で使い、行動が実現しない、またはそれを実現する能力がないことを表します。005は補助形容詞で、形容詞の後ろの「-지 못하다」の形で使い、「앞말이 뜻하는 상태에 미치지 아니함(前の語が表す状態に届かないこと)」を表し、用例は「편안하지 못하다」「아름답지 못하다」「음식 맛이 좋지 못하다」「그런 태도는 옳지 못하다」です。この記事の上の節で、形容詞の否定は안や-지 않다が基本だと述べたとおり、形容詞に-지 못하다が付くと『その状態に届いていない』という意味合いになります。
006は補助形容詞で、「-다(가) 못하여」の形で主に使い、行動や状態が極まってそれ以上維持できないことを表します。003の「못해도」(形容詞、「아무리 적게 잡아도(どんなに少なく見積もっても)」)は慣用的な形です。
| 表現・分類 | 中心となる意味 | 見分ける箇所 |
|---|---|---|
| 노래를 못하다(001・動詞) | 歌が下手だ/能力がない | 動詞の語義。用例「술을 못하다」 |
| 건강이 젊은 시절만 못하다(002・形容詞) | 比較対象に及ばない | 「-보다/-만」と共に使う形容詞の語義 |
| 가지 못하다(004・補助動詞) | 行動が実現しない/能力がない | 動詞の語幹+-지 못하다 |
| 좋지 못하다(005・補助形容詞) | その状態に届いていない | 形容詞の語幹+-지 못하다。用例「옳지 못하다」 |
저는 노래를 못해요.
私は歌が下手です。
当サイトで作った例文です。辞典001の「노래를 못하다」を丁寧な形にしたもので、能力がないことを表します。음식 맛이 예전보다 못해요.
料理の味が以前より落ちます。
当サイトで作った例文です。辞典002の用例「음식 맛이 예전보다 못하다」を丁寧な形にしたものです。오늘은 바빠서 가지 못해요.
今日は忙しくて行けません。
当サイトで作った例文です。動詞に付く-지 못하다(004)で、状況による不可能を表します。음식 맛이 좋지 못해요.
料理の味がよくありません。
当サイトで作った例文です。辞典005の用例「음식 맛이 좋지 못하다」を丁寧な形にしたもので、形容詞に付いて『その状態に届かない』を表します。名詞を否定する『N이/가 아니다』の形と活用
名詞の否定は、名詞に이/가を付けて아니다を続けます。丁寧な会話は아니에요、改まった場では아닙니다、文を続けるときは아니라・아니고などを使い、名詞の前に안は置きません。
国立国語院 標準国語大辞典は아니다を、「어떤 사실을 부정하는 뜻을 나타내는 말(ある事実を否定する意を表す言葉)」と説明する형용사として載せ、「【…이】」という表示で、否定する対象を이/가で受ける形をとることを示しています。用例にも「그는 군인이 아니다」のように、名詞+이/가+아니다の形があります。活用欄には아니니・아니라が示され、用例には아니고・아니어서・아니야・아니오の形も見られます。
会話で使う아니에요(해요体)と、改まった場で使う아닙니다(합쇼体)は、この아니다に丁寧な語尾が付いた形です。辞典の用例には載っていないため、この2形の説明は当サイトでの整理です。肯定の이에요/예요と違い、이/가は名詞に付く助詞として独立して置かれる点が目印です。
안は辞典で부사『아니』の준말として説明される副詞で、動詞や形容詞の前に置いて否定します。『이다』は名詞に付く서술격 조사なので、名詞をそのまま안で否定する形にはなりません。このことを確認しておくと、学生이에요の否定に안を使ってしまう誤りを避けられます。
| 形 | 意味 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 학생이에요 / 학생이 아니에요 | 学生です / 学生ではありません | 해요体。이/가を挟む |
| 학생입니다 / 학생이 아닙니다 | 学生です / 学生ではありません | 합쇼体。改まった場 |
| 학생이 아니라 선생님이에요 | 学生ではなく先生です | 아니라で文をつなぎ、後ろで正しい内容を言う |
저는 학생이 아니에요.
私は学生ではありません。
当サイトで作った例文です。名詞+이/가+아니에요の形です。이분은 선생님이 아닙니다.
この方は先生ではありません。
当サイトで作った例文です。선생님はパッチムで終わるので이が付きます。パッチムのない名詞なら가です。이것은 책이 아니라 공책이에요.
これは本ではなくノートです。
当サイトで作った例文です。아니라で否定を述べ、後ろで正しい内容を続けます。안は動詞・形容詞の前に置く副詞で、名詞述語の否定は형용사の아니다が担います。
→ 저는 학생이 아니에요のように、名詞に이/가を付けて아니다を続けます。
辞典の「【…이】」の表示と用例(그는 군인이 아니다)は、否定する名詞を이/가で受ける形を示しています。この解説では이/가を付けた形を基本として覚えます。
→ 저는 학생이 아니에요と이/가を入れて書きます。
否定の理由を残して復習する
안 と 못を取り違えたら、正答だけでなく『行わない選択』と『外的事情で行えない状態』のどちらに読んだかを記録します。同じ動詞で両方の例を作ると境界が明確になります。
『〜ない』と訳せる文には、動作をしない場合、できない場合、名詞に当てはまらない場合の3種類があり、訳だけでは区別できません。
→ 否定される対象と、行えない理由の有無を確認します。
まず共有する否定機能を理解する必要があります。
→ 意味を確認した後、空欄位置と文体で形を選びます。
禁止を伝える-지 말다・마세요を確認する
相手にある行動をしないよう求める禁止命令・勧誘には、動詞の語幹に-지 말다を付けます。丁寧に言うときは、말다をㄹ語幹用言として活用させた마세요にします。
国立国語院 우리말샘は補助動詞としての「말다」(義項007)を「(동사 뒤에서 '-지 말다' 구성으로 쓰여)앞말이 뜻하는 행동을 하지 못하게 함을 나타내는 말(動詞の後で『-지 말다』の構成で使われ、前の語が意味する行動をできないようにすることを示す語)」と定義しています。안・-지 않다・못・-지 못하다が主に平叙文で使う否定であるのに対し、-지 말다は主に命令文・勧誘文で使う禁止表現です。
말다はㄹ語幹の用言なので、으세요/세요が続くとㄹが脱落し마세요になります。가지 말다の丁寧な命令は가지 마세요、앉지 말다は앉지 마세요になります。
| 表現・分類 | 中心となる意味 | 見分ける箇所 |
|---|---|---|
| -지 말다 / -지 마 | 反말体・基本形の禁止命令 | 가지 마(行かないで) |
| -지 마세요 | 丁寧な禁止命令 | 가지 마세요(行かないでください) |
| -지 말자 | 禁止の勧誘 | 가지 말자(行くのはやめよう) |
여기에서 담배를 피우지 마세요.
ここでたばこを吸わないでください。
-지 말다の丁寧な命令形-지 마세요で禁止を伝えます。너무 걱정하지 마.
あまり心配しないで。
反말体の禁止命令-지 마です。이제 그만 싸우지 말자.
もうけんかするのはやめよう。
-지 말다の勧誘形-지 말자は、聞き手と一緒にその行動をやめることを提案します。우리말샘は-지 말다を命令文・勧誘文で禁止を表す補助動詞として定義しています。話し手自身の行動を単に『しない』と述べる平叙の否定には対応しません。
→ 저는 오늘 커피를 안 마셔요.(평서문の否定は안/-지 않다)/커피를 마시지 마세요.(禁止命令は-지 말다)のように使い分けます。
存在しないことは『안 있다』でなく『없다』で言う
人や物が存在しない状態は、있다に안を付けず、別の形容詞の없다で表します。
国立国語院 標準国語大辞典は없다を「형용사」とし、語義1を「사람, 동물, 물체 따위가 실제로 존재하지 않는 상태이다(人・動物・物などが実際に存在しない状態である)」と載せています。없다は있다に안を付けて作る語ではなく、辞書に独立して載る形容詞です。
そのため『家に誰もいない』『お金がない』のように存在しない状態を述べるときは、안 있어요ではなく없어요を使います。안は意志による否定を表す副詞なので、『行動として留まらない』のでなく『存在しない』状態を言いたい場面には合いません。없다の形と使う場面は、文法ページで練習できます。
지금 집에 아무도 없어요.
今、家に誰もいません。
当サイトで作った例文です。存在しない状態は없어요で言います。저는 오늘 시간이 없어요.
私は今日、時間がありません。
当サイトで作った例文です。ないことも없다で表します。標準国語大辞典は없다を『実際に存在しない状態』を表す独立した形容詞として載せており、存在しないことを안 있다で作る形ではありません。
→ 지금 집에 아무도 없어요.のように없다を使います。
参照した資料
この記事の日本語説明と例文は語学ドリルが作成したものです。
- 国立国語院 標準国語大辞典「없다」「형용사」없다の語義1「사람, 동물, 물체 따위가 실제로 존재하지 않는 상태이다」を確認。
- 国立国語院 韓国語教授学習支援センター「안」短い否定の用法を確認。
- 国立国語院 韓国語教授学習支援センター「못」能力・状況による不可能の用法を確認。
- 国立国語院 韓国語教授学習支援センター「아니다」名詞述語を否定する用法を確認。
- 国立国語院 標準国語大辞典「못」「부사」'못4'의 뜻풀이 '동사가 나타내는 동작을 할 수 없다거나 상태가 이루어지지 않았다는 부정의 뜻을 나타내는 말'을 확인。
- 国立国語院 標準国語大辞典「아니다」「형용사」아니다の「【…이】」の表示、語釈「어떤 사실을 부정하는 뜻을 나타내는 말」、活用欄の아니니・아니라、用例「그는 군인이 아니다」を確認。
- 国立国語院 標準国語大辞典「아니」「부사」'아니1'의 뜻풀이 '부정이나 반대의 뜻을 나타내는 말'을 확인。「안」が「아니」の준말であることは「안」の「부사」の項で確認。
- 国立国語院 우리말샘「않다」補助動詞・補助形容詞としての-지 않다が行動・状態を否定する意味であることを確認。
- 国立国語院 우리말샘「못하다」補助動詞としての-지 못하다が行動の未実現・能力の欠如を示す意味であること、義項001〜006(001動詞・002形容詞・003「못해도」・005補助形容詞・006「-다(가) 못하여」)の語釈と用例を確認。
- 国立国語院 우리말샘「말다」補助動詞(義項007)「(동사 뒤에서 '-지 말다' 구성으로 쓰여) 앞말이 뜻하는 행동을 하지 못하게 함을 나타내는 말」という定義を確認。命令文・勧誘文で使う禁止表現-지 말다の基礎になる語義。
TOPIK・韓国語文法の参考書
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ここがちがう韓国語文法の使い分け似た文法表現の使い分けを本でまとめて確かめたいとき向け。
確認状態
この記事は公開前に、内部リンク、見出し構造、表示品質、公開データの整合を自動検査しています。
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品質表示更新日は、自動検査の内容を見直した日です。この記事の内容を更新した日は、記事の上部の「内容更新」に書いています。