韓国語学習記事
韓国語の二重パッチム(겹받침)の発音ルール|닭[닥]・여덟[여덜]・값[갑]の読み方
닭・여덟・값のように、パッチムが2文字並ぶ「二重パッチム(겹받침)」は、単語の終わりや子音の前では片方しか発音しません。どちらを読むかを、国立国語院の標準発音法(第10項・第11項)の例で整理し、母音が続くときの読み方(第14項)も確認します。
結論:単語の終わりと子音の前では、2つのうち1つだけを読む
二重パッチムは、単語の終わりか子音の前では2つの子音のうち1つが落ちて発音されます。ㄳ・ㄵ・ㄼ・ㄽ・ㄾ・ㅄは後ろの子音が落ち、ㄺ・ㄻ・ㄿは前のㄹが落ちます。
標準発音法の第10項は、ㄳ・ㄵ・ㄼ・ㄽ・ㄾ・ㅄが単語の終わりか子音の前で、それぞれ[ㄱ・ㄴ・ㄹ・ㅂ]と発音されると定めています。例は넋[넉]、앉다[안따]、여덟[여덜]、넓다[널따]、외곬[외골]、핥다[할따]、값[갑]、없다[업ː따]です。なお、ㄼ・ㄽ・ㄾは3つとも[ㄹ]になり、ㅄは[ㅂ]になります。
第11項は、ㄺ・ㄻ・ㄿが単語の終わりか子音の前で、それぞれ[ㄱ・ㅁ・ㅂ]と発音されると定めています。例は닭[닥]、흙과[흑꽈]、맑다[막따]、늙지[늑찌]、삶[삼ː]、젊다[점ː따]、읊고[읍꼬]、읊다[읍따]です。こちらは前のㄹが落ちた結果です。
第10項・第11項はㄶ・ㅀを扱っていません。この記事では対象にしていません。
| 表現・分類 | 中心となる意味 | 見分ける箇所 |
|---|---|---|
| ㄳ・ㄵ・ㅄ | 後ろの子音が落ちる(第10項)。넋[넉]・앉다[안따]・값[갑] | ㄳは[ㄱ]、ㄵは[ㄴ]、ㅄは[ㅂ]になる |
| ㄼ・ㄽ・ㄾ | 後ろの子音が落ち、[ㄹ]と読む(第10項)。여덟[여덜]・외곬[외골]・핥다[할따] | 例外として、밟-は子音の前で[ㅂ](밟다[밥ː따]) |
| ㄺ・ㄻ・ㄿ | 前のㄹが落ちる(第11項)。닭[닥]・삶[삼ː]・읊다[읍따] | ㄺは[ㄱ]、ㄻは[ㅁ]、ㄿは[ㅂ]になる。用言の語幹のㄺは「ㄱ」の前だけ[ㄹ](맑게[말께]) |
例外:밟다・넓죽하다、用言のㄺ+ㄱ
ㄼは原則として[ㄹ]ですが、밟-は子音の前で[ㅂ]になります。用言の語幹のㄺは、「ㄱ」で始まる語尾の前では[ㄹ]になります。
第10項の「ただし」には、밟-が子音の前で[밥]と発音されることが書かれています。例は밟다[밥ː따]、밟소[밥ː쏘]、밟지[밥ː찌]、밟는[밥ː는→밤ː는]、밟게[밥ː께]、밟고[밥ː꼬]です。また、넓-は넓죽하다[넙쭈카다]、넓둥글다[넙뚱글다]で[넙]と発音されます。同じ넓-でも、넓다は[널따]と読みます。
第11項の「ただし」には、用言の語幹の末尾にあるㄺは、「ㄱ」の前では[ㄹ]と発音されることが書かれています。例は맑게[말께]、묽고[물꼬]、얽거나[얼꺼나]です。맑다[막따]のように「ㄱ」以外の前では、原則どおり[ㄱ]になります。
どの子音が落ちるかは、現実の発音を考えて決められています。標準発音法の解説では、ㄼは単語によって落ちる子音が違うこと、ㄺは用言の語幹に限って「ㄱ」の前で[ㄹ]になることが、現実の発音を考えた結果だと説明されています。
ㄺは前のㄹが落ちて[ㄱ]になります(第11項)。
→ 닭[닥]、흙과[흑꽈]
ㄼは後ろのㅂが落ちて[ㄹ]になります(第10項)。
→ 여덟[여덜]
母音が続くとき:後ろの子音を次の音節へ移す
二重パッチムの後ろに母音で始まる助詞・語尾が付くと、前の子音はそのまま残り、後ろの子音だけが次の音節の頭に移って発音されます。
第14項は、二重パッチムが母音で始まる助詞・語尾・接尾辞と結び付くとき、後ろの子音だけを次の音節の頭に移して発音すると定めています。このとき「ㅅ」は濃音(ㅆ)で発音します。例は넋이[넉씨]、앉아[안자]、닭을[달글]、젊어[절머]、곬이[골씨]、핥아[할타]、읊어[을퍼]、값을[갑쓸]、없어[업ː써]です。
標準発音法の解説では、現実の発音で二重パッチムの片方を落として連音してしまう、닭이[다기]、닭을[다글]、여덟이[여더리]、여덟을[여더를]は誤りとされています。正しくは닭이[달기]、닭을[달글]、여덟이[여덜비]、여덟을[여덜블]です。
닭이 마당에 있어요.
鶏が庭にいます。
닭이は[달기]。母音の「이」が続くので、ㄹは残りㄱが次の音節へ移ります。시를 읊고 싶어요.
詩を朗読したいです。
읊고は[읍꼬]。ㄿは前のㄹが落ちて[ㅂ]になり、後ろのㄱは濃音になります(第11項の例)。값을 물어봤어요.
値段を聞いてみました。
값을は[갑쓸]。母音が続くのでㅅが次の音節へ移り、濃音になります。맑게 갠 하늘이에요.
澄んで晴れた空です。
맑게は[말께]。用言の語幹のㄺが「ㄱ」の前で[ㄹ]になる例です。参照した資料
文法項目と学習段階の整理には、国立国語院の公開資料を参照しています。この記事の日本語説明と例文は語学ドリルが作成したものです。
- 国立国語院 標準語規定・標準発音法 第10項・第11項(二重パッチムの発音)ㄳ・ㄵ・ㄼ・ㄽ・ㄾ・ㅄ(第10項)とㄺ・ㄻ・ㄿ(第11項)が単語の終わり・子音の前で発音される形、밟-・넓-の例外、用言の語幹のㄺが「ㄱ」の前で[ㄹ]になる例外を確認。
- 国立国語院 標準語規定・標準発音法 第14項(二重パッチムの連音)母音で始まる助詞・語尾・接尾辞が付くとき後ろの子音だけを移して発音する規則と、「ㅅ」が濃音になる点、닭이[달기]などの例、現実の発音の닭이[다기]が誤りとされる解説を確認。
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